容疑は斡旋収賄罪。官房副長官のとき、林野庁に“口利き”し、その見返りにカネを受け取ったというものだが、.鈴木は副長官就任の祝い金であり、林野庁にも働きかけはしていない、と主張ているそうだが、この問題はいずれ法律に照らし明らかになるだろう。
鈴木は確かにやり手の政治家だった。公共事業ばどんどん持ってくるし、予算獲得でも辣腕ぶりを発揮した。平成十二年の衆院選のとき、子分の岩倉博文を当選させるため、民主党・鳩山由紀夫の金城湯池、室蘭、苫小牧を中心に猛烈な運.動を展開した。この結果、鳩山は冷汗三斗、真夜中にやっと万歳が出来るという大苦戦を強いられた。岩倉は鈴木のお陰で比例区当選を果たしたことはまだ記憶に新しい。
公共事業と票。鳩山はこのとき、鈴木の手法にテレビや新聞で噛みついた。「地域のために政治家が汗をかいて何が悪い。市町村長、地域住民の要望に応えるのも国会議員の大事な仕事」と、鳩山発言に対してことあるごとに反論したものだった。
しかし、公共事業と献金とは明確に区別すべき問題。東京地検はここにメスを入れようとしているわけで、いずれこのことも法廷で明らかになることであろう。
ただ、ここで地域から選挙で選ばれた国会議員が、天下国家のことも大事だが、今後、地域のためにどんな働きをしてくれるのか、今回の事件を契機に改めて考えてみたい。
北海道はいま、未曾有の不況に見舞われている。北海道開発予算は今後ともマイナス成長になるのは確実だし、国土交通省の一部局となってしまった北海道局も近い将来、消えてしまう運命。道民はこの事態をいま深刻に受け止めている。
公共事業依存型の経済構造から脱却し、北海道の自立を知事堀達也は声高に叫んでいる。しかし、具体的には何ひとつ目鼻すらついていない。
中央依存型の従来のパターンに決別して、北海道が独自の道を歩むのは大いに結構。ただ、口では簡単に言っても果たしていまの北海道は、自立が可能なのだろうか。年々進む過疎北には一向に歯止めがかかっていないし、北海道の目玉であるはずの農業も、常に自由化の波の危機にさらされている。
こうした問題は、やはり政治の力で解決していくしか方法はない。ところが北海道から出ている国会議員は、与野党を問わず目を見張るような働きをしているとは到底思えない。有事法や郵政民営化など国の行くえを左右する問題も確かに大事だ。しかし、地域経済のことにももっと真剣に取り組んでほしい、というのが道民の切なる願いだ。「俺ばこの問題でこういうことをやっている」と、胸を張れるセンセイがいるなら、本誌にご一報願いたい。私が新聞を見る限り、北海道のために汗を流しているという記事には、とんとお目にかかっていない。
とりわけ比例区で議席を持っている国会議員の方に言いたい。衆議院議員の場合、あらかじめ順位が決まっているので、さしたる運動もせず当選するので選挙民とは疎遠がち。いったい国会で何をしているのか多くの選挙民はわからない。
党に長い間籍を置き、小選挙区でいつも負けているため、比例区で救済をうけ、議席を持っている野党議員の何と多いことか。政権政党の議員はもちろんのこと、こうした野党の議員も、超党派で“不況北海道”をどうするのか、もっと真剣に取り組んで欲しい。(文中敬称略)